米袋を持つ前に腰をかばう方へ|一宮
公開日: / カテゴリ: サロンのNEWS
著者: 服部 健太(はかぜ整体院 院長・施術歴10年)
一度腰を痛めた経験があると、重い物を持つたびに身構えるようになります。その怖さを「気にしすぎ」で片づけず、持ち方と体の準備で減らせる部分を分けて考えるための話です。米袋や水のケースを持つときの手順と、受診の目安をまとめました。
昔ぎっくり腰やヘルニアを経験した方ほど、重い物の前で一瞬手が止まります。この身構えは大げさなものではなく、体が以前の痛みを覚えているから起きる自然な反応です。ただ、身構えたまま持つと、かえって体が固まった状態で重さを受けることになります。
腰を守ろうとすると、多くの人は腰まわりに力を入れて固めます。ところが、腰だけを固めて持ち上げると、本来は股関節や脚で分担するはずの力まで腰で受け止めることになりがちです。怖さのぶんだけ力が入り、その力がまた腰に集まる、という循環が起きることがあります。
大事なのは、腰で持たない形を先に作っておくことです。重い物を持つ動作は、腕の力より、股関節を曲げて体ごと低くなり、脚で立ち上がる動きのほうが主役になります。この順番が体に入っていると、持つ前の迷いも少しずつ小さくなっていきます。
買い物の場面では、そもそも床の高さから持ち上げる回数を減らすのも立派な工夫です。カートの下段ではなく上段に載せる、車のトランクの手前に置く、家では一度台の上に置いてから運ぶ。持ち上げる距離が短いほど、腰にかかる負担は減ります。
以前と同じような痛みがまた出たときや、脚にしびれが出るときは、無理に動かさずに整形外科で確認してください。
重い物を持ち上げる前の三つの手順
まず、物にできるだけ体を近づけます。足を肩幅に開き、持つ物を両足のあいだか、すぐ前に置く位置に立ちます。物が体から離れるほど、同じ重さでも腰にかかる力は大きくなります。
次に、背中はまっすぐのまま、お尻を後ろへ引くようにして股関節と膝を曲げ、体ごと低くなります。腰を丸めて手を伸ばすのではなく、脚でしゃがむ形です。
最後に、物を体に引き寄せてから、脚で床を押すようにして立ち上がります。立ち上がりながら体をひねらないことも大事です。向きを変えたいときは、立ち上がってから足ごと向きを変えます。
持つ前に体を起こしておく、短い準備
朝起きてすぐや、長く座ったあとは、体が固まった状態です。重い物を持つ予定があるなら、その前に立ったまま膝を軽く曲げ伸ばしする、腰に手を当てて小さく左右に体を揺らすなど、数十秒だけ体を動かしておきます。
持つ前に一度息を吐いて、肩の力を抜くのも効果があります。身構えて息を止めると、首から腰まで全体が固くなり、動きがぎこちなくなります。
様子を見ずに受診したほうがいいとき
お尻から脚へ広がる痛みやしびれ、足に力が入りにくい、つま先立ちやかかと立ちがしにくい、尿や便の出方が変わった。こうした症状があるときは、筋肉の張りとは別の仕組みが関わっている可能性があるので、整形外科で確認してください。