胸を張ると腰が痛くなる猫背は|一宮
公開日: / カテゴリ: サロンのNEWS
著者: 服部 健太(はかぜ整体院 院長・施術歴10年)
猫背を直そうと胸を張ったら、腰が痛くなった。そんな経験から「姿勢を良くするのは向いていない」と思っている方へ。腰が痛くなる理由と、腰を反らさずに背中を起こせているかの確かめ方を書きました。
「背筋を伸ばして」と言われて、とっさに胸を前に突き出す。多くの人がやる動きです。見た目は背すじが伸びたように見えるのに、しばらくすると腰の上のあたりがじんわり張ってくる。そのうち疲れて、また元の丸い背中に戻ります。
背骨は首から腰まで一本につながっていて、場所によって動きやすさが違います。猫背の人は、胸の後ろ、肩甲骨のあいだあたりが丸まったまま固まっていることが多い。そこが起き上がらないまま「胸を張る」形だけを作ろうとすると、動ける腰のほうが反って代わりに角度を出します。
つまり、丸まりは残ったまま、腰の反りが増えただけの状態です。腰の後ろの筋肉は反った形を保つためにずっと縮んでいるので、長く続けるほど張りやすい。姿勢を意識した日に限って腰がつらい、という人は、この置き換えが起きているかもしれません。
肩を後ろに強く引くのも、似たことが起こりやすい動きです。肩甲骨を寄せる筋肉だけが頑張って、背中そのものは起きていない。首や肩甲骨のあいだが疲れて、結局続かなくなります。
頑張って保つ姿勢が長続きしないのは、根性の問題ではありません。固まっている場所が動くようになれば、背中は力をあまり使わずに起きていられます。まずは自分の「胸を張る」が、どこで角度を作っているのかを知るところから始めてみてください。
腰で胸を張っていないか、座って確かめる
椅子に座り、片手をみぞおちに、もう片方の手を腰の後ろに当てます。その状態で、いつもの「良い姿勢」を作ってみてください。
みぞおちが前にぐっと突き出る、腰に当てた手の甲に背骨のくぼみが深く食い込む、あばら骨の下のふちが前に浮き出る。このどれかが起きていたら、背中ではなく腰を反らせて胸を張っています。
比べるために、今度は息をゆっくり吐きながら、あばら骨を下にしまうようにして、頭のてっぺんを天井へ引き上げてみます。みぞおちが出ないまま背すじが伸びれば、腰に頼らずに背中が起きている形です。この形が苦しい、すぐ崩れるという場合は、胸の後ろが固まっている可能性があります。
腰に頼らない姿勢づくりのヒント
姿勢を良くしようとするとき、「胸を張る」より「頭を上に伸ばす」を合図にしたほうが、腰は反りにくくなります。耳が肩の真上に来るイメージで、あごは軽く引いておきます。
長時間その姿勢を保とうとしなくて大丈夫です。デスクワークの途中、飲み物を取るついでなど、一日に何度か思い出して整え直すほうが、ずっと力を入れ続けるより体への負担は小さくて済みます。
腰の痛みが足のほうへ響く、しびれが出る、安静にしていても痛みが引かない。こうした場合は姿勢の問題と決めつけず、整形外科で一度診てもらってください。