製造業に多い腰痛の理由と対策
公開日: / カテゴリ: サロンのNEWS
著者: 服部 健太(はかぜ整体院 院長・施術歴10年)
膝を使って持つと言われても、現場では姿勢を選べない場面があります。腰にかかる力を決めているのが重さそのものではないことと、自分の作業が左右どちらに偏っているかの確かめ方をまとめました。
製造業で働く多くの人が抱えている悩みのひとつが「腰痛」です。
長時間の立ち仕事や中腰の姿勢、重量物の持ち運び、無理な体勢での作業などが、腰に大きな負担をかけています。
毎日繰り返す動作の中で少しずつダメージが蓄積され、慢性的な腰痛につながるケースが多いのです。
特に工場現場では、作業効率を優先して無理な姿勢を取りがちです。
その結果、
「仕事終わりには腰が痛い」
「朝から重だるい」
「寝ても疲れが取れない」
といった症状を訴える方が増えています。
腰痛を放置すると、ヘルニアや坐骨神経痛といった深刻な症状に進行する可能性もあり、早めの対策が重要です。
予防と改善のためには、まずは作業中の姿勢を見直すこと。
・腰をかがめずに膝を使って物を持つ
・休憩時間に軽いストレッチを取り入れる
・体幹を鍛えることで負担を分散する
といった工夫が効果的です。
さらに、就業後に整体やストレッチ、筋膜リリースなどのケアを取り入れることで、身体の回復力を高められます。
「仕事だから仕方ない」と我慢せず、自分の体を労わることが長く働き続けるための第一歩。
腰痛と上手に付き合うための習慣を、今日から少しずつ取り入れていきましょう。
腰にかかる力を決めるのは、重さより距離
同じ十キロでも、体にくっつけて持つのと、腕を伸ばして持つのとでは腰にかかる力がまるで違います。体から離れるほど、腰は重さと距離の掛け算を支えることになるからです。持ち方の話で最初に押さえるのはここです。
現場では、パレットの奥にある箱、機械の向こう側のレバーのように、体を近づけられない位置がどうしても出てきます。その場合は持ち方を直すより、一歩踏み込んで距離を詰められないかを先に見たほうが効きます。
足を前後に開いて、片足を荷物の横まで置けると、体を近づけながら膝も使えます。膝だけを意識しても、足が遠ければ結局は伸びた腕を腰が支えることになります。
作業の左右差は、体のほうに残る
ラインの作業は、取る側と置く側が決まっています。つまり毎日、同じ方向へひねって、同じ側の足に体重を乗せています。数か月続けば、体のほうがその形に慣れていきます。
確かめ方はかんたんです。いつもどおりに立った状態から、片足ずつ床から少しだけ浮かせてみます。持ち上げるのに体を大きく傾けないといけない側があれば、そちらへ体重を預けたまま立っている可能性があります。
偏りに気づいたら、休憩のときだけでも逆向きの動きを入れます。作業と反対の方向へゆっくり体をひねる、乗っていないほうの足に体重を移して立つ。一分で足ります。作業そのものは変えられなくても、戻す時間はつくれます。